No.130 |
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安藤郁子・沢村澄子 展 (陶オブジェと書) | |||
2014年4月16日(水)〜5月6日(火) (月曜は定休日です) | |||
にむらや菓子舗・寺尾店さん とろば屋の2ヶ所同時開催! | |||
にむらや菓子舗・寺尾店 〒950-2064 新潟市西区寺尾西2-7-7 tel/fax 025-268-5858 OPEN 9:00〜19:00 (日曜は17:00まで) HP * ろば屋は通常通り 11:00〜 18:00 のOPENです |
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click ! 器は陶のすべてなのだろうか。安藤郁子の作品には、いつもそれを問うているような趣きがある。 土の質感をそのままに、むしろ荒々しい肌を見せながら、その造形は鳥の翼や、水の流れや、風のそよぎ、 光に遊ぶ雲を思わせる。ほっそりしたシルエットがぽつりぽつりと床から立ちあがり、土という重い物質が 風化することで重力から解放されてゆくとでもいうかのように、どこか違う星の風景に私たちを誘う。 内野の踏切近くの小さなギャラリーで3年ごとに個展が開かれてきた。 4度目の展覧会となる今回、彼女はまだ会ったことのないある書家と一緒に展示したいと申し出た。 沢村澄子というその書家は、「残すことに執着がない」と語るように、書いたものを水に浮かべたり人に踏ま せたり、そこに文字が書かれたことでもたらされるできごとを見届けようとする。 奇しくもともに東北に生きる二人は、以前ほどかたちあるものを信じていないのかもしれない。 もっとたしかに人の心に刻まれるものは超絶技巧でも美辞麗句でもなく、そうではない素朴なものの中にひっ そり凝縮している、そんな美を追い求めているように見える。あるいは彼女たちの表現こそ、それをすくいとる ための、器なのかもしれない。 新潟市美術館・学芸員 荒井直美 <profile> 安藤郁子 ANDO Ikuko 1970 青森県生まれ / 上越教育大学大学院 修了 / 金沢卯辰山工芸工房在籍(〜97) / 1995 朝日現代クラフト展グランプリ / 秋田公立美術工芸大学助教 / 秋田市在住 沢村澄子 SAWAMURA Sumiko 1962 大阪府生まれ / 新潟大学教育学部書道科 卒 / 個展を中心に、インスタ レーションや野外展にも積極的に参加 / 2001 岩手県美術選奨 / 盛岡市在住 top |