No.121
廣谷ゆかり展  南蛮のうつわ、染付のうつわ                        
2013年6月18(火)〜6月30日(日) 6/24(月)休廊  



 
*写真をクリックすると展示風景になります





作家自身は一言で言い表せないユニークかつ複雑なキャラクターの持ち主なのだが、そのロクロはいたってシンプルで実直だ。

南蛮焼締に惚れ込み、主婦でありながら隣県の作家に押しかけ弟子入りし、独立後は一人で山奥に窯を築き、誰にも頼らず一人

で窯を焚き続けている、そのエネルギーがすごい。

しかし作品はそんなことを微塵も見せない。そこには作為的な火襷(ひだすき)もひしゃげた形もない。

日常の器であった時代の土器はこんなだったのかと思わせるほどあっけらかんとそこにあって、それがかえって心を捉えて離さない。

今回は染付の白磁の器も並ぶ予定だ。ある意味ストイックな南蛮で出せなかったものを吐き出すかのように、描き込まれたくすっと

笑える絵付けがおかしい。

その振れ幅もおもしろいが、それが全く違和感なく見られるのは、彼女が何者にも媚びず一人制作することを貫いているからだろう。

その真摯さを是非器に見ていただけたらと切に思う。

(新潟日報 あーとぴっくす 掲載予定)





愛媛県生まれ

1999 個人作家に弟子入りし、作陶を始める

2003 独立、高知市針原に穴窯を築窯

2007 鏡村(現・高知市)に穴窯移築


2009,10,11,12 ろば屋にて個展


高知県高知市在住



2012年の個展     2011年の個展     2010年の個展     2009年の個展

















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