伊藤 聡信 展  〜 印判 ・ 型打 ・ 色絵 など
2009年10月20日(火)〜11月1日(日)  

  
  『器の色気』


  私が最初に伊藤さんの作品を知ったのは、なんの装飾もないシンプルな白磁

  のそばちょこでした。繊細でていねいな仕事をされる方なんだなという印象だった

  ように思います。


  しかし、その後こんにゃく印判の作品を見て、そして色絵のお仕事を見て、ああ
  
  しっかり自分の表現したいものを持ってる作家さんなんだ、と再認識させられた

  のです。

  複雑なリズムで置かれた印判の淡い印影は、ストイックな現代美術の作品のよう

  にも見えるし、色絵の色の使い方には馥郁(フクイク)とした色香が漂ってくるよう

  です。


  古いとろっとした磁器のような落ち着いたオーソドックスな風合いに、絶妙なバラン


スでそれらを配置していくそのセンス。これからの展開も楽しみです。


そしてまたそこに、極めてシンプルなプレーンの白磁の器や型打の仕事を織り交ぜていく姿勢も、基本となるものもしっかりていねい

に続けていくという作家の決意みたいなものが伝わってきて、うれしくなります。


一つ一つがしっかりとした仕事に裏打ちされた、とても上質で贅沢な 「普段使いの器」 とも言えるかもしれません。







いとうあきのぶ ito akinobu :1971 兵庫県生まれ 1996 名古屋芸術大学美術学部デザイン学科卒   <愛知県常滑市在住>



<展示風景>













exhibition
shop
about
contact
top

Copyright© ろば屋 *HP上の写真・文章等の無断引用、転載はお断りいたします。

inserted by FC2 system