尾形アツシ 陶展 
2008年6月17日(火)〜6月29日(日) 


    『ゆっくりと、向き合う』


  モダンな線刻を施した織部や、スタイリッシュなフォルムの粉引

   など、現代性をうまく取り入れた器作りをされている、という印象

   が強かった尾形さん。


   しかしながらこのところは、元来の土の持つ荒々しさをそのまま

   生かそうとした、男性的な作品を見せていただくことが多くなって

   きました。


   奇をてらわずシンプルな形のカンバスに、石がはぜ、鉄が滲み、


あるものはざらついた肌合いそのままに、あるものは釉の流れが様々な景色を描いて、それぞれに深い余韻を残しています。


長らく研鑽を積んできた瀬戸を離れ、奈良の山中に新たに工房を構えたことで、心機一転、これからじっくりと正面から古典と対峙して

いこうという、尾形さんの覚悟、なのでしょうか。


その道はたぶん、とても大変なのかもしれないけれど、きっといつかは、現代でも古典でもない尾形さんにしか作れない尾形さんの器、

というものが必ず生まれ出てくるはずだと、私は思っています。





尾形アツシ:1960 東京都生まれ 雑誌編集者を経て 1996 愛知県立窯業高等技術専門校 卒 1998 瀬戸市にて独立 2007 奈良県宇陀市に工房を移転



<展示風景>













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