No.122
けはいのかたち〜 大平歩 展 (水性木版)                        
2013年7月16(火)〜7月28日(日) 7/22(月)休廊  








深い森が作る大気のような木版である。


大気が生み出すその濃密な湿度は作品に奥行きを与え、静かな息づかいやほのかな体温までも感じさせるようだ。

夜明けの深いもやの中で森羅の精霊たちの残していった 「けはいのかたち」。

これは決して姿を見せない彼らの痕跡を丹念に追いかけたレクイエムでもある。



今春、東京造形大大学院を修了したばかりの大平さんはそんな現世の端境にあるものたちの息づかいを木版で表現しようとしている。

作品は個々に独立していながらも、それが展示空間そのものにも反映されるように意識されている。

空間も森となり一つの生命体として立ち上がってくるのだ。


私たちは森の湿った大気を吸いながら木々を巡りあの 「けはい」 をさがす。

そうしてそれが私たち自身への内なる旅に重なることに、やがて気づかされるのだ。







1987 埼玉県生まれ

2013 東京造形大学大学院造形研究領域 修了


山本鼎版画大賞展入選(2011)
川上澄生版画大賞展入選、日本版画協会展入選(2012)
ZOKEI展ZOKEI賞受賞(2013)


神奈川県相模原市在住



























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