小説・ろば式 『不条理じょりじょり 』

ぞうあざらしさんは今日もお腹がかゆくてたまりませんでした。
「かいーよぅ、かいーよぅ」
でも手が届きません。
「かいーよぅ、かいーよぅ」
そこへたまたま近所の床屋さんが通りかかりました。
「世の中って、不条理なことだらけですね。」
「そうさ、でもまかせて!ぼくがそれを剃ってあげるよ。」
「え?」
じょりじょりじょりじょり
「はっはっはっは。でも<ふ>がないじゃないか。」
「はっはっはっは。ほっんとだ。」
「はっはっはっは。」
「はっはっはっは。」

                             (2005/07/10)


 前ページへ

























.
inserted by FC2 system