なぜここに「おひめさま」がくっついているのか。
サイケデリックというよりはかなりパンキッシュな精神をお持ちの、田辺京子さんの色絵磁器です。
毎朝、日テレとフジテレビとテレ朝の占いコーナーを速攻でチャンネルを変えながら見比べてため息をついているような方
には（自分か）、刺激が強すぎるＲ指定です。
学んだ九谷の技法をベースとしながらも、江戸の町人からこけしやバナナ、ケンタウルス、はてはダンナさんの似顔絵まで、
先人の仕事に敬意を表しつつ（たぶん）、その混沌としたキモカワ世界は、日々益々常軌を逸脱し、まるで昨今のガソリン
価格のようにとどまるところを知りません。
しかしながら、こんなアホなこと（失礼）を手を抜かず真剣に一生懸命やりきっていることに、私は深く深く感動してしまうの
です。
それこそ、今の時代にとっても必要なことのように思うのです。
作家周辺では、素晴らしい！天才だ！絶対ブレークする！と言われ続けて、はやいく年。
いつか本当にブレークする？のかしないかはおいといても、絶対にこういう作家さんにはずっとずっとこのままがんばって
いってほしいと心から願っているのです。
田辺京子（TANABE kyoko）： 1969 石川県生まれ 1991 北陸大学外国語学部卒 1998 石川県立九谷焼技術研修所
修了 2001 （財）金沢卯辰山工芸工房修了 石川県内灘町在住
2006年の個展
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