No.132
矢尾板克則 展 (陶)                        
2014年6月18日(水)〜6月29日(日)  6月23日(月)休                



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近年は抽象画のような陶板作品や家や本をモチーフにした立体作品など、陶のあらゆる可能性

を模索するようなさまざまな作品を生み出し、また製作の中心となっている「器」の作品においても、

ステレオタイプな用の美という言葉の氾濫に抗うかのようなアート指向の強い作品たちを発表して

きました。


明るい原色を使いながら剥がれたり擦れたりしたような風合いにしたり、わざと壊れそうな弱々しい

曲線にしたり。彼の抗いや挑発は決して暴力的なそれではなく、時にユーモラスに時にシュールに、

見ているうちに自分の不完全さをそのまま肯定してくれるような、人間の弱さに寄り添う匂いをまとって

います。たぶん彼自身、都合よく収まってくれない面倒くさい自分を必死でなぞって確認しているので

しょう。彼にとってやきものはその唯一の手段なのかもしれません。


今回は新たな展開を見せ始めている陶板の作品を主にしながらも、器やオブジェ作品の新作なども

見られるとのことで、現在の矢尾板さんの活動を一通り網羅するような展示になるようです。

新たな模索の軌跡。是非、ご高覧ください。










<profile>
 
矢尾板 克則 (やおいたかつのり)

1969 新潟県生まれ / 1991 武蔵野美術短期大学陶磁科卒 / 熊本・山本幸一氏に師事 / 1993 武蔵野美術大学陶磁研究室勤務 /

1995 新潟県長岡市にて独立 / 1998 日本クラフト展優秀賞

現在、新潟県長岡市在住




























 
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